アンデルセン@彦根

10月25日 劇団四季 アンデルセン 彦根公演。
リハ見もありました。

10月25日 アンデルセン 彦根公演 キャストボード
10月25日 アンデルセン 彦根公演 キャストボード

ロビーでひこにゃんのお出迎えもありました。

ひこにゃん お出迎え
ひこにゃん お出迎え

今日は携帯のカメラで撮ったので画像はいつもよりも粗いです。
以下感想。
一応時間を追う形で書いているのですが、たまに感想が脱線してしまっているので読みづらいかもしれません…
そしてちょっと長いかも。

今日のキャスト

[pukiwiki]
|~役名|~キャスト|
|ハンス|味方 隆司|
|マダム・ドーロ|斉藤 美絵子|
|ペーター|有賀 光一|
|ニールス|岩崎 晋也|
|男性アンサンブル|齋藤 翔|
|~|鈴木 伶央|
|~|齋藤 太一|
|~|高城 将一|
|~|渡井 真一|
|~|廣野 圭亮|
|~|維田 修二|
|~|川地 啓友|
|~|香川 大輔|
|~|川口 啓史 (劇団俳優座)|
|~|前田 員範|
|女性アンサンブル|大橋 里砂|
|~|長橋 礼佳|
|~|江部 麻由子|
|~|森田 真代|
|~|梅﨑 友里絵|
|~|大槻 純子|
|~|服部 ゆう|
|~|荒木 舞|
|~|石野 寛子|
|~|高橋 佳織|
|~|榊山 玲子|
|~|是澤 麻伊子|
|~|白澤 友理|
|~|大橋 伸予|
[/pukiwiki]

リハ見参加のためホールに到着すると既に30人くらい並んでいる人がいました。受付開始の10分前くらいだったと思います。そして私の後ろにもみるみる人が並んで、予想外に人数が多くて驚きました。地方なのでリハ見はもっと少ないかと思ってた。
最終的には全部で100人くらいにはなったんじゃないかと思います。

受付を済ませてからの時間は、ホールのチケットセンターのほうに行ってみました。同ホールで公演予定のクラシック公演にちょっと気になるものがあったので、チラシがないかと思って。
そうしたらチケットセンターの横にテレビが置いてあり、アンデルセンの紹介や公開稽古の様子がビデオで流されていました。彦根のケーブルテレビが公開稽古と会見に行ったときのものっぽいです。

リハーサルは、舞台での位置確認のみがほとんどでした。やっぱり地方公演だとほとんどは毎回違う舞台になるし仕方ないのかも。少しだけコペンハーゲンを音楽付きで聴きました。
岩崎さんがウェストサイド物語のジャンパーを着ておられたと思います。
ダンスキャプテンは石野さんのようなので、リハのときのチェックも石野さんだったのかな。
あ、そう言えば、位置確認で少し面白いものを観ました。カーテンコールのリハーサルです。カーテンコールと言っても定型である部分ですが。ホールの照明がつくまでのやつですね。
でも「カーテンコールの確認」と言っておられた気もするし、劇中ではないので、「何なのか」と問えばやっぱりカーテンコールですよねぇ。
まぁ、リハーサルと言っても、それも位置確認なのですが、なんだか先にカーテンコールを見ちゃって不思議な気分でした(笑)

そして二幕の劇中劇のリハが始まる辺りで見学者はロビーに退出。
ロビーでは川地さんが来場に対しての感謝の言葉に引き続き、質疑応答の答えを担当してくださいました。

質問者の方の声がほとんど聞こえないので、大抵の質問の内容はよくわかりませんが、どの質問にも丁寧に答えてくださっていました。
地方公演での作業の流れや劇団四季としての考え、方法論?の話、劇団員の方たちの経歴の一部、などでした。
役作りについての質問の際には、役を作るというよりは、その人物が何を思っていたかを考え、その考えに身体を乗せる、といったような内容の答えをされていました。
劇団四季のサイトを見ると、他の公演での質疑応答もされているようなので、慣れていらっしゃるということもあるのかもしれませんが、所々に笑いを誘う内容を交え、聴きやすい感じで話してくださいました。
川地さんは船長・肉屋・アンコウをされているんだったかな?

そして開場時間になりロビーに行くと、ひこにゃんがお出迎え。お出迎えと言っても、少し離れたところで手を振ったり、ポーズを取ったりしているだけなんですが、今日も可愛かったです。
最初は、ロビーが混むし何ゆえ来るのかもわからなかったしで微妙な気持ちだったのですが、見るとやっぱり可愛いので許す。しかも何だかんだ言いながらちゃっかり写真も撮った。しかし、ひこにゃんは今日はゆるキャラまつり?で忙しかったんじゃないのか(笑)
ひこにゃんの周りは写真撮影をする人がたくさんおり、ひこにゃんがサービス精神旺盛で色んなほうを向いてポーズを取ったりするので、その動きに携帯のショボいカメラがついていけずブレブレになり大変でした。
今の携帯は結構長く使っているので、ブレブレにならなくても画質は知れてますが。

ひこにゃんのいる近くではデンマーク(舞台にも登場するオーデンセ・コペンハーゲンなど)の観光案内コーナーがありました。案内と言っても、色々なパンフレットが置いてあるだけなんですが、このパンフレットが結構素敵です。
私、生まれてから今まで、漠然と「ブロードウェイでミュージカルを観てみたいなぁ」とかくらいしか思ったことがなく(しかもかなり最近)、海外旅行には本当に全くと言って良いほど興味がなかったし、行くつもりもなかったのですが、このパンフレットを見てると凄くデンマークに行ってみたくなりました。
とても綺麗な街並みで、興味深いものもたくさんあるし、食べ物も美味しそうです。デンマークの気候や通貨、税金など基本情報だけでなく、出入国やデンマークでの交通についても詳しく記載されており、見ているだけでも飽きません。
あ、もしかしたら、海外の案内のパンフレットを真面目に見たのが初めてだからかも?
どっちにしても、パンフレットを見て行きたくならなかったら、そのパンフレットはただの紙くずに等しいし印刷代の無駄だとは思いますけどね。

キャスト表を入手してキャストボードを撮影、ひこにゃんも撮影したので着席。
今日はセンターよりもちょっと下手側の最前列だったので、きっと間近に色んな人が来るだろうと楽しみにしていました。
でも、演目全体のことを考えると、やっぱり少し後ろのできるだけセンターで見るほうが良さそうです。上手も下手も、舞台全体の構成などが少し把握しづらいと思います。特に劇中劇のバレエシーンなど、全体のバランスを観ておいたほうが印象的だろうな、と思う部分も多かったので。この辺りは観る人の好みとか回数にもよりそうですね。

オーデンセの場面ではまず「おやゆび姫」の話が。おやゆび姫がどうこうというよりは、人の成長にはそれぞれの速さがある、背が小さいことを嘆くよりも心を大きく持とう、と言った教訓的な語り口のものでした。
そして、町の大人たちのセリフの中には「氷の女王」が出てきます。

稽古場レポートでペーター役の有賀さんがマイクのように持っていた小道具の黄色い花は、ハンスとペーターが歌う部分で持っているあの花だったのですね。「しゃくとり虫もきっといつかその花に気付くだろう」だったかな?うろ覚えではあるのですが、その部分の歌詞が印象に残っています。

コペンハーゲンでの「ワンダフル ワンダフル コペンハーゲン」はプログラムに歌詞とメロディラインの楽譜、コードが掲載されています。アンデルセンの中で一番記憶に残りやすい曲かもしれません。

続いて、病気(の治療?)のために医者に髪の一部を剃られたことで友達にからかわれてふさぎ込むラースのためには、「みにくいアヒルの子」が語られます。
クワックワッというアヒルの鳴き真似がとてもコミカルです。
そしてラースの父親でもある新聞の編集長ホルムがお礼を告げた後原稿を依頼するのですが、このとき原稿を書く場面で登場する女の子は、「マッチ、マッチはいかが」と言います。これはもしかして「マッチ売りの少女」かな。

そして劇中劇「人魚姫」の場面。
幕の前に出てきてハンスと話すアンコウはリアルでコミカルでおもしろかった(笑)
バレエは見たことがないので難しいことはわかりませんが、斉藤さんが素敵でした。バレエシーンの女性の中で一番細いんじゃないかと思うくらいの細さで、折れそうな気すらしてしまいましたが、とてもしなやかな動きで綺麗でした。
人間がこんな動きでこんなバランスを取れるものなのか、とか考えてしまいます。
このときの岩崎さんも素敵でした。55ステップスを思い出してしまいますが、それよりも長く続く場面なのでじっくり観られます。

人魚姫が会いに行く魔法使いはシュモクザメでした(笑)
他にはホタテらしきものや、イソギンチャク、タコ、クラゲ、ヒトデ、アンコウなどが登場します。

劇中劇の間は、ハンスの語りという形で進むため、基本的にマダム・ドーロが扮する人魚姫や、ニールス扮する王子などにはセリフはないのですが、最後に1ヶ所、人魚姫のセリフがあります。他の部分にセリフがないことで、この1ヶ所がとても印象的に思えました。
必要な部分にはハンスの語りがあるのですが、語りがない部分であっても、斉藤さんの表情がとても豊かで、人魚姫の心情がとても掴みやすいです。15歳になったときの喜びと期待、王子を見つけたときの驚きと興味、魔法使いのところに行くときの恐れと不安、そして王子の気持ちが自分にないと知るときの悲しみと切なさ、それらは人魚姫の表情が見える位置ならば容易く想像できます。
この劇中劇のときのハンスの表情も観たかったのですが、私の席からは無理でした。残念。

人魚姫のシナリオ自体も素敵だと思います。このアンデルセンの「人魚姫」が元になっているディズニーの「リトル・マーメイド」とは違いこちらは悲恋の空気を残した優しい終わり方ですが、私はこちらのほうが好きです。「リトル・マーメイド」もあれはあれで好きですけど。

また、この場面で水面を表現するのに使われる幕は、ブロードウェイで今年の夏まで上演されていたミュージカル「リトル・マーメイド」を思い出させてくれました。直接観たわけではなく、サイトで動画を観ただけなので、実際は随分違うのかもしれませんが。
でもこの使い方は、海の上、海の中、その移り変わりがとてもわかりやすくて状況把握が楽です。

この時期のアンデルセンの再演ということで、これは「リトル・マーメイド」劇団四季版への布石でもあるのでは…とか色々と想像してしまいます(笑)
衣装やローラーシューズのことなど、色々難しいとは思うのですが、やはり何と言っても「アンダー・ザ・シー」を舞台で聴いてみたいです。もしも上演されることがあれば、きっと「美女と野獣」の「ビー・アワ・ゲスト」に匹敵するような華やかで楽しくて心躍るナンバーになると思います。
新劇場(夏)は今までにない仕掛けも色々とできるようになっているのではないかと思うこともあり、ひとりで勝手に期待をしてしまいます(笑)

話が逸れてしまったので戻ります。
その後ハンスは自分の想いが叶わぬことを知るのですが、このときのハンスはどんな気持ちなのでしょう。
やはりまだ苦い気持ちなのか、前向きに爽やかな気持ちなのか、それらが入り混じる複雑な気持ちなのか。
そして、ハンスの口から出るのは感謝の気持ちでした。その感謝の言葉の裏にどんな気持ちがあるのか…
それともないのか…

しかし、「私の人生を開いてくれた」と感謝できる人がいること、そして、そのことに自分自身が気付いていることは、とても幸せなことだと思います。

オーデンセに戻ったハンスが子供たち、そして大人たちにも(!)語ることになるのは「裸の王様」。
ここは語りよりも、子供たちを中心とした歌とダンスです。

そしてマダム・ドーロとの再会と同時に彼は「物語の王様」となります。その勲章を受け取った彼はまたどんな気持ちだったのか…
苦い恋の思い出よりも、明るく前向きな気持ちでいっぱいなんじゃないかと私は感じました。

そしてカーテンコール。
リハ見で流れだけはわかっていたのですが、これがとても楽しかったです。
子供たちの楽しいダンスだけでなく、マダム・ドーロ役の斉藤さんの動きも綺麗だったし、ニールス役の岩崎さんの凄いターン(っていうのかな?)も見られたし、町の大人たちはそれぞれとても凝った登場をしてくれました。
校長と町長の黄色い花を持っての登場がとても和みました。好きです。
あとは新聞も面白かったですね。袖にはけるときの子供たちはきっとアヒルなのでしょうね、あれ。可愛い。

さて。
今日はリハ見と本番の感想を一緒にしたので長くなりました。
とりとめのない感想を最後まで読んでくださってありがとうございました。

アンデルセン、切ない気持ちになる場面も結構あるし、個人的には少し涙ぐむような場面もありましたが、最後はとても和みます。なんだかとても柔らかい気持ちで帰路につけましたよ。
地方公演なのでお近くで上演されることもあるかもしれません。機会があれば是非ご覧になってください。

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