コーラスライン@自由 1回目

12月25日、自由劇場でコーラスラインを観ました。
東京の劇場に行くのは初めてでしたが、東京の劇場に何度も来ている姉夫婦と一緒だったので、特に困ることもなく食事も美味しかったし良かったです。

この日のコーラスラインでは偶然オフステージイベントが開催され、さらにコーラスラインと海のアイーダはクリスマスの特別カーテンコールが観られました。

12月25日 コーラスライン@自由 キャストボード
12月25日 コーラスライン@自由 キャストボード

今日のキャスト

[pukiwiki]
|~役名|~キャスト|
|ザック|深水 彰彦|
|ラリー|影山 徹|
|ダン|松浦 勇治|
|マギー|和田 侑子|
|マイク|斎藤 洋一郎|
|コニー|大口 朋子|
|グレッグ|道口 瑞之|
|キャシー|坂田 加奈子|
|シーラ|増本 藍|
|ボビー|横山 清崇|
|ビビ|小松 陽子|
|ジュディー|石倉 康子|
|リチー|西尾 健治|
|アル|川口 雄二|
|クリスティン|染谷 早紀|
|ヴァル|石塚 智子|
|マーク|玉井 晴章|
|ポール|田邊 真也|
|ディアナ|熊本 亜記|
|フランク|笹岡 征矢|
|ロイ|宮本 聖也|
|トム|林 晃平|
|ブッチ|吉田 龍之介|
|ビッキー|橋本 藍|
|ロイス|新保 綾那|
|トリシア|勝田 理沙|
[/pukiwiki]

コーラスラインは映画も観たことがないし舞台も初めてなので、展開についていくのに必死であまり頭に入っていないかもしれません。あと1回か2回は観ないと色々と見落としている気がしました。もう東京公演は観る機会もないので、是非6月あたりの京都に来てもらいたいです。
舞台は結構スピードのある展開で、ひとりがザックと会話している場面の途中に別の人の考えが始まったりと、目をやるべき場所にも悩みました。
このブログに感想を書く今でも頭の中が上手くまとまらなくて非常に書きづらいです。

I Hope I Get It (アイ・ホープ・アイ・ゲット・イット)

この曲はコーラスラインのPVなどで必ず聴くと思います。
この音楽でいよいよ始まるという期待感でいっぱいになりました。
振付も身体全体を大きく使っています。
「コーラスのオーディションを受ける役者たち」というシチュエーションと「実際に舞台で演技をしている表現者・ダンサー」としてのシチュエーションが重なり、とても不思議な感覚になりました。
深水さんの声良いですね。また別の作品でも深水さんを拝見する機会があると嬉しいです。

I Can Do That (アイ・キャン・ドゥ・ザット)

この曲は12人兄弟の末っ子、マイクが語り始めるところから。軽やかなリズムでマイクが履歴書に書いていないことを話し始めます。この時の前の「端から始めましょうよ」は笑いを取る大事なところですね。
この辺りから、当人(この曲で言えばマイク)の歌が途中で振付だけになり背景へと遷移して別の人の心中が語られることがあり、この時がとても混乱しました。マイクが何を語っているのかも気になるし動きも気になる。けれど舞台上のメインとしては別の人の心中なのでそちらを追わないと展開についていけないのです。
こういう演出はとても好きなのですが、やっぱり初回だとどうも頭の中で上手くまとめられない気がします。

At The Ballet (アット・ザ・バレエ)

この曲はシーラからです。
シーラ役の増本さんがとても綺麗でした。八重沢さんと顔の骨格とか雰囲気が似ているなと思いました。
歌詞としては幼い頃の暗い家庭環境を歌っていました。結構切ないものです。

Sing! (シング)

この曲はアルとクリスティンの夫婦で。
音痴のクリスティンとそれをフォローするアルのやり取りは客席を和ませていました。
アル役の川口さんは印象的な人で、今回で顔を覚えることができました。クリスティン役の染谷さんはとても華やかな顔立ちだったように思います。他の作品でも観てみたいです。

Montage (モンタージュ)

この曲は大勢で歌う曲だったと思います。あぁ凄くうろ覚え。

Nothing (ナッシング)

この曲はディアナから。
全体のエピソードとしては非常に切ないものなのですが、メロディは明るくて、ややコミカルな感じで歌われていたと思います。

Dance:ten;Looks:3 (ダンス10、ルックス3)

この曲はヴァル。
ダンスは抜群だけれどルックスが「ブスでガリでペチャパイ」と悩む彼女が整形するという流れです。
ロケットガールってなんだろう?ショーパブのお姉さんみたいな感じなの?

The Music And The Mirror (ザ・ミュージック・アンド・ザ・ミラー)

これはキャシーだったと思います。というか、流れを消去法で考えるとこれでしかあり得ないし、タイトル的にも鏡が上から登場するあのダンスの曲だったはず。
坂田さんは55ステップスでもよく拝見しましたが、本当に綺麗なダンスをされるなぁと思います。ダンスは自身では経験のないことなのでよくはわからないのですが目が離せません。
曲が終わった後息が乱れる様は現実でもありキャシーの一部でもあるのかも。

What I Did For Love (愛した日々に悔いはない)

これも有名かも。
「好きだからこそ悔やまない」っていうフレーズは結構色んなところで見かけるものですが、現実的には結構難しいものだと思います。実際、安定だとか生活だとかそういうもので「夢」というものは押しつぶされることが多々あると多くの人は知っているのではないかと。何にも負けず最後まで夢を犠牲にしなかった人にこそ相応しい言葉です。

One (Finale) (ワン (フィナーレ))

そしてコーラスラインの中で最も華やぐワン。
この曲の前までは皆オーディション中の出来事であり衣装もレッスン用で派手さはほとんどありません。もちろんダンスなどの動きとしては素敵なのですが、ディズニーミュージカルなどと比べるとかなり地味なのは確実で、この曲でやっと華やかな衣装を身に纏ったダンサーたちを観ることができます。
でも、これはどこまでも現実を表しているのではないかと思いました。
舞台上の俳優さんたちは本番に向けて厳しいレッスンを積み、役を得るために厳しいオーディションを通過してきているのであって、それらは全て2時間程度(コーラスラインは2.5時間ですが)の本番のためです。
劇団四季の場合、多くの作品は何度も公演するとは言え、一度の本番は2時間前後でしかありません。
コーラスラインで描かれる、長い時間のオーディション風景の後のただ1曲の華やぐフィナーレというのは現実の舞台と限りなく相似関係に近いと思います。
厳しいオーディションと長い時間のレッスンがあってこそ輝かしい本番があるのだろうということを感じずにはいられません。

とりあえずこんな程度しか書けなくて辛いです。
細かい部分は頭に入っていてもまとまっていないようなモヤモヤした感じです。ひとりひとりの登場人物について深く考えるのも少し難しいほどです。

今回東京に行き、1日目の昼にコーラスラインを観て2日の昼にはウェストサイド物語を観たのですが、似たような匂いを感じました。オールドアメリカンとかそういうものはあまり知らないのですが、少し空気が重いというか、登場人物たちが持つ理由がよくわからない閉塞感みたいなものを感じました。どちらも、作品自体が終始重々しいというわけではないのですが独特の雰囲気があります。

コーラスラインのプログラムによれば、ブロードウェイでコーラスラインの振付・演出をしたマイケル・ベネット氏は、最も影響を受けた人や作品としてウェストサイド物語の振付・演出をしたジェローム・ロビンス氏や同作品について触れていますから、そういう点を含めて、時代背景やその時代の人々を描くことは、結果的に同じ空気を作るということに近づくものなのかもしれません。
70年代前後のアメリカやブロードウェイは私が思うよりもずっと混沌としたものだったのかもしれないと思いました。

また、この作品はきっと英語が母国語であったならばもっと楽しめる作品だっただろうと思います。
「酉年」というのは、日本人には普通に馴染んでますから、どうしても受け取るニュアンスが違うと思うのです。ブロードウェイから日本に持ち込むに当たって、日本人がオリジナルの意図を汲みやすいように工夫はされているようなのですが、やっぱりオリジナルの言語がわかってこそ伝わる「言葉遊び」とか「シャレ」とかはあると思うのです。それは英語だけでなくどの言語にも言えることですが。

「布団が吹っ飛んだ」ってダジャレを英語にして「The futon」だとか「flew」だとかそういう単語で表現しても全く面白くもないのと同じ感覚です。元のダジャレが面白いか面白くないかは別として(笑)
布団というものとその発音、吹っ飛ぶということとその発音、そしてそのふたつの繋がりが明確に理解できてこそのダジャレです。

こういう感覚を感じる度に、英語が母国語だったらなぁと思うのですが、結局それは英語が日本語に置き換わっても起こるものなので仕方がない気はします。やっぱり、限りなく母国語に近いレベルまで理解が進んでいるバイリンガル(またはそれ以上)が一番お得ですね。

クリスマス特別カーテンコール

小さなサイリウムが入り口で配布されました。
曲は「きよしこの夜」でした。
キャストさんたちはワンの衣装だし、後ろの鏡に客席のサイリウムの明かりが映り込むしで、かなり華やかな感じですが、「○○回記念」とかそういう特別カーテンコールに比べるとちょっと地味かな。
でも「○○回記念」は1回しかないけれど(カテコ自体は大抵前後数日間観られますが)、クリスマスは毎年やってくるものなので、力の入れ具合としては当たり前といえば当たり前ですかね。

オフステージイベント

とりあえず、コーラスラインのオフステはびっくりするくらい過酷(笑)なものでした。
私は無理です。恥ずかしすぎて(笑)
質問したりして俳優さんたちの話を聴くという形ではなく、観客参加型(イベント参加者の中から5人くらいが舞台に上がります)で楽しむイベントという色が全面に出ています。

その後、プレゼントを賭けたクイズはありました。
コーラスラインにちなんだクイズでは色々な問題が出されました。問題がかなりたくさん出たので書きませんが、ブロードウェイで生まれたコーラスラインの歴史から劇中で起こる出来事まで、色々なことを知っておくと良いですよ。ブロードウェイミュージカル全般に詳しいとより勝ち残る確率が上がるでしょう(笑)
クリスマスということでおまけ(?)なのか2度のチャンスがありましたが、あえなく脱落しちゃいました。プレゼントはサイン入りのポスターの他、クリスマスということで携帯用のミラーなどもありました。簡単な問題から結構難しいものまで、楽しいクイズでした。

コメントを残す