楽曲の概要・アニメーション映画版とミュージカル版の違い | 『ノートルダムの鐘』

概要

この作品は日本語版タイトルには『ノートルダムの鐘』、日本国内向けの英語版には『The Bells of Notre Dame』、英語版には『The Hunchback of Notre Dame』というタイトルがつけられています。
『リトル・マーメイド』『美女と野獣』『アラジン』など、ディズニー作品の楽曲を数多く手がけているアラン・メンケン(Alan Menken)が作曲を担当、劇団四季のレパートリーでもあるミュージカル『ウィキッド』で作詞作曲を担当しているスティーブン・シュワルツ(Stephen Schwartz)が作詞を担当しています。
アニメーション映画の日本語版である『ノートルダムの鐘』は映画公開当時(1996年)の劇団四季の俳優たちが吹き替えを担当しています。

アニメーション映画版CDとミュージカル版CDの違い

アニメーション映画とミュージカルはストーリーが異なるため、それぞれに使用されている曲とされていない曲があります。
また、英語版アニメーション映画の歌詞と英語版ミュージカル歌詞は場面の追加や削除により歌詞も加筆、修正されています。また、ほぼ同じ歌詞であっても微妙に語順が入れ替えられている部分もあります。
日本語版アニメーション映画の歌詞と日本語版ミュージカル歌詞では英語版であった違いの他にも顕著な違いがあり、同じ場面であっても表現や言い回し、使う言葉などが大きく違う部分が多くあります。
日本語ミュージカル版CDと英語ミュージカル版CDを比べたときに、1曲だけ英語ミュージカル版CDにしか収録されていない曲(『While The City Slumbered』)があります。

アニメーション映画版CDにあってミュージカル版CDにない曲

※日本語版タイトル / 英語版タイトルで表記しています。一部括弧省略。

フェスティバルでの出来事 / Humiliation(Score)
カジモドが群衆にいじめられる場面の曲。クワイヤのみの歌唱。
ベル・タワーへようこそ / The bell tower(Score)
カジモドとエスメラルダが聖堂の屋上で過ごす場面の曲。ミュージカル版では「世界の頂上で」(英語版:TOP OF THE WORLD)という曲が使われていますが、曲も歌詞も異なります。
ガイ・ライク・ユー / A Guy Like You
カジモドと石像たちの曲です。ハッピーエンドを予感させる曲ですが、ミュージカル版ではシナリオの変更に伴い使用されていません。
サンクチュアリ! / Sanctuary!
カジモドがエスメラルダを助ける場面の曲。ミュージカル版では「フィナーレ」(英語版:Finale)の一部として作品の最後を飾っています。
フロローの最期 / And He Shall Smite the Wicked
クワイヤのみの歌唱です。ミュージカル版では「フィナーレ」(英語版:Finale)の一部分に相当します。
輝きの中へ / Into the Sunlight
カジモドがエスメラルダを助けた後の曲です。
ノートルダムの鐘(リプライズ) / The Bells of Notre Dame (Reprise)
アニメーション映画版ではカジモドがエスメラルダを助け出した後に使われる曲のタイトルです。日本語ミュージカル版にある「ノートルダムの鐘(リプライズ)」は違う場面の曲につけられているタイトルです。(英語ミュージカル版CDの「Justice In Paris」が日本語ミュージカル版では「ノートルダムの鐘(リプライズ)」というタイトルです。)
ミュージカル版CDにあってアニメーション映画版CDにない曲

※日本語版タイトル / 英語版タイトルで表記しています。一部括弧省略。

オーリム(いつか) / OLIM
曲と歌詞自体はアニメーション映画版でも使用されていますが、1曲目の「ノートルダムの鐘」(英語版:The Bells of Notre Dame)の一部となっています。
息抜き / Rest And Recreation
タンバリンのリズム / Rhythm Of The Tambourine
フィーバスが登場する場面の曲とエスメラルダが登場する場面の曲です。いずれもミュージカル版ではトプシー・ターヴィー(パート1)とトプシー・ターヴィー(パート2)の間にありますが、アニメーション映画版にはありません。
サンクチュアリー~聖域 / Into Notre Dame
エスメラルダがカジモドを追って聖堂を訪れる場面の曲。
世界の頂上で / Top Of The World
カジモドとエスメラルダが聖堂の屋上で過ごす場面の曲。アニメーション映画版では「The bell tower」という曲で、歌詞はなく曲も違います。
酒場の歌 / Tavern Song (Thai Mol Piyas)
ジプシーたちが集まる酒場「イヴの林檎」の様子を描いた曲です。
エスメラルダ / Esmeralda
兵士やフロローたちがエスメラルダを捕まえようとする場面の曲です。アニメーション版では曲も歌詞も異なる「Paris Burning」という曲で、クワイヤのみの歌唱です。
間奏曲(アントラクト) / Entr’acte
二幕最初の曲です。
エジプトへの逃避 / Flight Into Egypt
カジモドと聖アフロディジアス、石像たちの曲です。
奇跡もとめて / In A Place Of Miracles
フィーバスとエスメラルダが互いへの想いを歌う曲です。
ノートルダムの鐘(リプライズ) / Justice In Paris
アニメーション映画版では違う場面の曲につけられているタイトルです。ミュージカル版ではエスメラルダが処刑される前の描写場面。アニメーション映画版での「ノートルダムの鐘(リプライズ)」(The Bells of Notre Dame (Reprise))はクロパンが歌う曲で、ミュージカル版では「フィナーレ」(英語版:Finale)の一部になっています。
While The City Slumbered(英語ミュージカル版のみ)
日本語ミュージカル版には収録されていません。
石になろう / Made Of Stone
シナリオの違いによりアニメーション映画版にはありません。
フィナーレ / Finale
ミュージカル版では作品の最後の曲です。アニメーション映画版ではクワイヤのみの歌唱で、一部が「Sanctuary!」という曲になっています。
その他相違点
『Heaven’s Light』と『Hellfire』(ミュージカル版)
ミュージカル版ではそれぞれが独立した曲としてリストされていますが、アニメーション映画版では『Heaven’s Light/Hellfire』として1曲の扱いです。
『Someday』(アメリカ版)
ミュージカル版では作中に出てきますが、アニメーション版ではエンディングテーマとなっています。アメリカ版のアニメーション映画版では、アメリカの男性ヴォーカルグループであるAll-4-Oneが歌を担当しています。
『Someday』(アメリカ版以外)
アメリカ版のアニメーション映画版ではAll-4-Oneが歌っていますが、イギリス版のアニメーション映画版では女性ヴォーカルグループのEternalが歌っています。また、その他の言語で公開された際にその国の言語のアーティストが歌を担当している場合があります。
『God Help The Outcasts』
アニメーション映画版CDの英語版、日本語版、日本国内向け英語版には、作品の中の曲とは別にBette Midler(ベット・ミドラー)が歌う『God Help The Outcasts』が収録されています。