神よ 弱き者を救いたまえ / GOD HELP THE OUTCAST | 劇団四季『ノートルダムの鐘』 ラテン語翻訳

ラテン語歌詞・訳

SALVE REGINA, MATER MISERICORDIAE
あぁ 天の后、憐れみの御母よ
VITA, DULCEDO, ET SPES NOSTRA, SALVE
私たちの命、喜び、希望
AD TE SUSPIRAMUS GEMENTES ET FLENTES
IN HAC LACRIMARUM VALLE……
嘆き、泣きながらも
涙の谷からあなたに焦がれます

構成

SALVE REGINA, MATER MISERICORDIAE
VITA, DULCEDO, ET SPES NOSTRA, SALVE
AD TE SUSPIRAMUS GEMENTES ET FLENTES
IN HAC LACRIMARUM VALLE……

これは「Salve regina」(サルヴェ・レジーナ)というキリスト教聖歌のアンティフォナ(キリスト教聖歌の隊形のひとつ)です。聖母マリアのための4つのアンティフォナのうちの1つです。

原文は以下の通りです。

Salve regina, mater misericordiae:
vita, dulcedo, et spes nostra, salve.
Ad te clamamus, exules, filii Hevae.
Ad te suspiramus, gementes et flentes,
in hac lacrimarum valle.

Eia ergo, advocata nostra,
illos tuos misericordes oculos ad nos converte.
Et Jesum, benedictum fructum ventris tui.
nobis post hoc exsilium ostende.
O clemens: O pia:
O dulcis virgo Maria.

元后あわれみの母
われらのいのち、喜び、希望。
旅路からあなたに叫ぶエバの子。
嘆きながら泣きながらも涙の谷にあなたを慕う。
われらのために執り成す方。
あわれみの目をわれらに注ぎ、
とうといあなたの子イエスを旅路の果てに示してください。
おお、いつくしみ、恵みあふれる
喜びのおとめマリア。

───”サルヴェ・レジーナ – Wikipedia

単語

・一般的なラテン語の表記としてはマクロン(¯)はない状態で記載されますが、その有無により翻訳時に意味が異なる可能性を考慮して、辞書的表記としてマクロン(¯)有りの表記も記載しました。歌詞の単語1つに対して複数の辞書的表記がある場合は文脈から正しいと推測されるものを選択する必要があります。
・曲用、活用も含めてまとめているため表が長くなりがちです。
・複数回使用される単語もありますが、歌詞と同時にこの表を見やすいよう、ある程度離れて使用されている場合はあえて重複して表に記載しました。

単語 辞書的表記 曲用または活用、および意味
SALVE salvē
(感嘆詞)
単数形で
(挨拶、歓迎、歓呼などを表して)万歳!、やあ!
REGINA rēgīna
(名詞 女性)
rēgīnaの単数主格/単数呼格
女王、王女、王妃、皇后
rēgīnā
(名詞 女性)
rēgīnaの単数奪格
MATER māter
(名詞 女性)
“māterの単数主格/単数呼格
1. 母
2. (起源、祖先としての)母
3. 既婚夫人
4. [女性への敬称として使う]
5. 女性
6. 看護婦、乳母
7. 母国
MISERICORDIAE misericordiae
(名詞 女性)
misericordiaの複数主格/単数属格/単数与格/複数呼格
1. 憐れみ、同情
2. (比喩的意味で)不幸な、哀れな、惨めさ、苦難、苦しみ
VITA vīta
(名詞 女性)
vītaの単数主格/単数呼格
1. 生命、人生
2. 生きていること、生存
3. 生き方
4. (創作や空想などでない)生命
5. (比喩的に)人類
vītā
(名詞 女性)
vītaの単数奪格
DULCEDO dulcēdō
(名詞 女性)
dulcēdōの単数主格/単数呼格
1. (味覚の)甘さ
2. (比喩的意味で)愉快、快さ、快適さ、喜び、魅力
ET et
(接続詞)
1. ~と(En; and)
2. (計算で)足す(+)
3. (文学的)…だが…、たとえ…でも
et
(副詞)
~もまた、さらに、加えて、同様に
SPES spēs
(名詞 女性)
spēsの単数主格/複数主格/複数対格/単数呼格/複数呼格
1. 希望、望み、願い
2. 期待、待望、期待の念
NOSTRA nostra
(代名詞)
nosterの女性単数主格/中性複数主格/中性複数対格/女性単数呼格/中性複数呼格
(所有格)私たちの、私たちのもの
nostrā
(代名詞)
nosterの女性単数奪格
SALVE salvē
(感嘆詞)
単数形で
(挨拶、歓迎、歓呼などを表して)万歳!、やあ!
AD ad
(前置詞)
※ad(+対格)
(方向)…に向かって、…に
TE
(代名詞)
tūの二人称単数対格/二人称単数奪格
あなたは(が)(単数)、汝は(が)、御身は(が)
SUSPIRAMUS suspīrāmus
(動詞)
suspīrōの一人称複数現在能動直説法
ため息をつく、ため息とともに述べる(「口に出す」という意味をもたせる)
GEMENTES gementēs
(分詞)
gemēnsの男性複数主格/女性複数主格/男性複数対格/女性複数対格/男性複数呼格/女性複数呼格
うめき、苦しみにあえぐこと、嘆き、悲しみ
ET et
(接続詞)
1. ~と(En; and)
2. (計算で)足す(+)
3. (文学的)…だが…、たとえ…でも
FLENTES flentēs
(分詞)
flēnsの男性複数主格/女性複数主格/男性複数対格/女性複数対格/男性複数呼格/女性複数呼格
涙を流す、涙を流し嘆く、泣き叫ぶ、…を悲しみ嘆く
IN in
(前置詞)
(+奪格) En; in,at,on
(+与格) En; within
(+対格) En; into、to、about、against
に、で
HAC hāc
(副詞)
1. はるかに、遠方に
2. この(その)ように、こう(そう)して
LACRIMARUM lacrimārum
(名詞 女性)
lacrimaの複数属格
VALLE valle
(名詞 女性)
vallisの単数奪格
谷、谷間