ウィキッド@大阪 11回目

6月26日 劇団四季 ウィキッド 大阪公演。
白木さんのモリブル先生初見。

6月26日 ウィキッド 大阪 キャストボード
6月26日 ウィキッド 大阪 キャストボード

今日のキャスト

[pukiwiki]
|~役名・パート|~キャスト|
|グリンダ|苫田 亜沙子|
|エルファバ|樋口 麻美|
|ネッサローズ|山本 貴永|
|マダム・モリブル|白木 美貴子|
|フィエロ|北澤 裕輔|
|ボック|伊藤 綾祐|
|ディラモンド教授|前田 貞一郎|
|オズの魔法使い|飯野 おさみ|
|男性アンサンブル|内海 雅智|
|~|齊藤 翔|
|~|村澤 智弘|
|~|須永 友裕|
|~|成田 蔵人|
|~|山田 真吾|
|~|松尾 篤|
|~|根本 健一|
|~|清原 卓海|
|女性アンサンブル|石野 寛子|
|~|孫田 智恵|
|~|柏谷 巴絵|
|~|間尾 茜|
|~|増山 美保|
|~|花田 菜美子|
|~|西浦 歌織|
|~|織田 なつ美|
|~|勝間 千明|
[/pukiwiki]

今日はこの間買った1000回記念バージョンのハンドタオルに少しほつれがあったのを交換していただきました。
電話で対応してくださった某お姉さんが凄く丁寧でわかりやすく対応してくださり、細かいことでわざわざ交換していただいて申し訳なく思えるくらい。ありがとうございます。
しばらく前から、1000回記念バージョンのハンドタオルとリバーシブルポーチが追加されているけど、ハンドタオルにはエルファババージョン、ポーチにはグリンダバージョンのストラップがそれぞれセットになってる。このストラップは、以前普通に販売されていたストラップなので、考えようによっては非常にお得。各1,100円で売られてたものが800円のハンドタオルと2,100円のポーチにセットになってるわけなので、既に買った方にとっては「えーっ!」って感じかもしれないけど(笑)
今販売中のストラップはエルファババージョン・グリンダバージョン共に新しいデザインになってます。各1,200円。
こういうグッズはよく考えたら割高なんだけど、特に好きな演目のものでデザインが気に入るとつい買ってしまう。よく姉には叱られるけど!

今日は白木さんのモリブル先生をようやく観られた。
そして苫田さんも久々だし、飯野さんもしばらくぶりな気が。

白木さんのモリブル先生は可愛い感じがしました。エルファバの力の片鱗を見たときの驚きよう、才能のある生徒を見つけた喜びなんかがよくわかって、新鮮。小躍りして捌けていく様が予想外に可愛くて、結構チャーミングな先生(笑)
その分、2幕ではもっと邪悪さを感じたかった気も。怖かったけど、もっと怖くて邪悪でも好き。
歌声は好きだった気がする。
モリブル先生はウィキッドの中でもキャストが変わることが多いほうだと思うけど、もうちょっとじっくりそれぞれのモリブル像を感じたい。大体2週間に1回くらいウィキッドを観てると思うけど、考えようと思ってもキャスト変更でサクっと違うモリブル先生になったりしがちな印象。
俳優さんは連投で大変だろうとは思うんだけど(汗)

苫田さんのグリンダ様、久々。4/17に観て以来。あれ?2ヶ月ちょっとしか経ってないのか。もっと長い間拝見していない気がしていた。
沼尾さんのグリンダとまず違うのがやっぱり声の高さかな。樋口さんもどちらかと言えば高い印象なので、苫田さんと樋口さんのコンビだとふたりの幅が狭くなった感じ。なんとなく丸い感じがする声で聴きやすい。もうちょっと本調子じゃないかもしれないけど。
苫田さんの魅力はやっぱりそのチャーミングさというか表情と表現なのかも。
発着場でフィエロとエルファバの間に割り込むときの「ぉ、ぉああ!」(文字で書きづらい(笑))がもう秀逸すぎて絶対笑ってしまう(笑)
あのときの表情ももの凄いし、笑わないなんて絶対無理(笑)
フィエロが「迎えに行こうか?」って言うときの「素敵ッ!」も良かったし、ポピュラーも面白かった。でもポピュラーはもっと面白くなるね、きっと(笑)
全体的に沼尾さんのグリンダと何が違うかって考えると、苫田さんのグリンダのほうがずっと寂しがりで甘えたがりな感じに見える。
沼尾さんのグリンダはフィナーレでも「毅然とし、決意しているグリンダ様」って感じが強いのに対して、苫田さんのグリンダは「毅然としなきゃ、私ががんばらなきゃ、って思ってるグリンダちゃん」って感じかな?綺麗な人と可愛い人みたいな違いを感じる。
何にしてもどっちのグリンダも好き。これからも色んな人が演じるグリンダ、色んな表情のグリンダが観られるといいなー。

飯野さんの陛下は松下さんの陛下より厳しい陛下に見える。それが嫌だってわけではなく、むしろそちらのほうが人柄的にはあり得る方向なのかもとも思える。私が松下さんを観る場合は、どうしてもベルパパのイメージがついてしまってるのかもしれない。
どっちの陛下も色々と考えさせてくれてなかなか悩ましい。

今日は感情の受け取り方が素直だったのか、ここ2ヶ月くらいの間では一番泣いたかも。

感想

グッド・ニューズ

今日はバブルチェアからのシャボン玉が凄かった。大サービスかってくらい出ていて、席が2列目センターだったので、バブルチェアが移動してる間もシャボン玉と超格闘した(笑)
シャボン玉がたくさん出るのは非常に面白いんだけど、その間舞台に集中できなくて表情を見落としてしまいがちなので、もうちょっと抑えていただけると…
いや、でも楽しかったし、個人的にはたまにならいいかも(笑)
シャボン玉と格闘しつつではありますが、エルファバのシルエット、グリンダの表情、オズの人たちの歌を聴くと凄く複雑な気持ちになり早速泣いてしまったという…
グッド・ニューズのラスト辺りのアンサンブルの方たちの動きはたった1歩でもいつもと同じ動きだと気付かせてくれるところがしっかりあって、細かく演じているんだなぁと感じました。
んー。この頃、つい伊藤さんを観てしまう。

ブロードウェイ版のNo One Mourns The Wickedのグリンダ様(Kristin Chenoweth)も聴きごたえがあって素敵。声楽してらしたのかな?

シズ大学

ここでも苫田さんのグリンダは愛嬌たっぷりな気がした。
入れ替わりとお着替えが素早く自然で好き。ちゃんと見てなかったらどのタイミングで誰が捌けてるのか見落としちゃう。ウィキッドは全体を通してシームレスな感じ。目の惹きつけどころが上手いんだろうなぁ。
後ろの肖像画は誰と誰って設定なのかなぁ…
ひとりは人間でひとりは動物。
人間のほうはリンカーンみたいな感じ。まさか陛下じゃないだろうし…
動物のほうはディラモンド先生を思わせる山羊みたいな感じ。
普通に考えたら、創立者とか学長とかなんだろうけど、学長はモリブル先生だっけ?
「人生を踊り明かせ」で出てくる銅像もひげをたくわえたおじ様みたいなので肖像と同じ人なのかな?

魔法使いと私

モリブル先生がエルファバの才能に気付いたあと、小躍りして捌けていった!今までのどのモリブル先生よりも、才能のある子を待ち望んでいたに違いない(笑)
樋口さんのエルファバ、やはり明るくお茶目。樋口さん自体、笑顔がとても似合う。
こうなるとやはり濱田さんのエルファバを見てみたかったなぁと思ってしまう。また違うエルファバが観られただろうに。
ここでの明るさと2幕の対比がポイントなのかな。もっとギャップがあってもいいかも。

大嫌い!

今日ははじめのところのエルファバ、ちゃんと観られた。「あぁ、とても神経質そう。って言うかもの凄い美人だわー惚れるわー」とか思いながら。
苫田さんのグリンダは、口をとがらせるところがすごく可愛い(笑)
この頃、この曲の流れ、動き、旋律、歌詞、繋がり、裏の感情、全てが好き。
学校で誰かひとりを仲間はずれにして「仲間はずれになる子」と「それ以外の子」って図ができて、「それ以外の子」たちはそれで安心感や「自分は大丈夫」って気持ちを手に入れる。
根本や次元は違うけど、これは「迫害される(話せる)動物」と「それを迫害する(ような情報を与えられた)人間」という関係を少し思わせるような部分がある。
「仲間はずれの子」がいる間は「それ以外の子」は連帯感を持ち、自分がそうなったらと考えるとやめることもできないので不満を抑制する傾向。共通の敵を持つことの心理。

言葉奪われる

カモシカってなんだっけなぁ…
シマウマはこの前のアカデミーで問題にもなったけど、「白黒つけ難い哲学を語るから白と黒のシマウマ」って考えると楽しいです(笑)
前田さんのディラモンド先生は本当に表情が素敵で不思議。やっぱりあのマスクも上手くできてるってことなのかも。
あのマスク、カツラなのか衣装なのか小道具なのかどれに分類されるんだろう…やっぱり一応カツラ?
いつかアカデミーでディラモンド先生が食べてるものが何でできてるのか教えてもらいたい(笑)
エルファバが食べてるが何かもついでに。ブラウニーみたいなもの?

人生を踊り明かせ

アヴェリックが成田さんじゃなかった。
考えたら、ウィキッドの乗り物って結構可愛い。アヴェリックが運転してるのもそうだし、エメラルドシティでも2つ出てくる。乗り物とはなんか違う気がする車椅子やバブルチェアも含めて、直接人が歩かない分、より稽古や打ち合わせ、調整が必要なんだろうなぁ…

ボックが本を投げ出す少し前の葛藤、見ててたまらない。
ダンスホールでも、ネッサに真意を打ち明けようとしたものの結局言えずダンスに誘ってしまうのは、彼の意気地のなさなのか優しさなのか、いちゃつくフィエロとグリンダを見ての嫉妬と反動なのか。それともそれら全てだったりするのか。あぁ、どの場合でもとても人間っぽくて素敵。純粋に喜ぶネッサもまた愛しく思える。

ポピュラー

グリンダのキラキラが凄かった(笑) やっぱりチャーミングだわ。
エルファバに口紅をつてあげるところ、沼尾さんは「い・み・な・し♪」でリズムに合わせてつけてたけど、苫田さんはもうちょっと不器用な感じで、なんだか可愛い(笑)
ポピュラーはグリンダ様がいつも楽しいので次観るときも楽しみ。

ライオンを連れてくるときの山田さんが(役柄・状況的に)とても怖くて冷たい感じがして良い感じ。山田さんは声がよく通って聞き取りやすい。

私じゃない

樋口さんのエルファバの場合、あまり悲壮感は感じないけれど、どこか諦めてるみたいな自嘲的な感じがする。「うん、私はいつも期待したってダメだったしね。いつものことだもの、気にしてないわ。」みたいな。サバサバした感じのエルファバなのかな?
2幕ではかなり感情的になる部分や「闇に生きる」もあるから、このあと陛下に会ったこと、真実を知って希望を失ったこと、そして「自由を求めて」の場面を通して少し考え方が変わったりするのかな。

発着場でのグリンダ様は冒頭で書いた通り凄かった(笑)
その後のフィエロとエルファバのやりとりも(笑)
エルファバの前で嘆くグリンダがとても甘え上手な感じで可愛い(笑)

エメラルドシティ

今日もやっぱりこの曲は楽しかったー!
一時の儚い希望ではあるけど、華やかさもあるし動きも楽しいし大好き。
ウィゾマニアってのは陛下を称えるプロパガンダ的なものも兼ねての上演なのかしら。
最近織田さんをよく見てしまう。
雰囲気に飲まれがちなので、全員の衣装などをもっとちゃんと見たい!

センチメンタルマン

チステリーがめちゃめちゃ可愛かった!陛下の外套で遊ぶ仕草も不思議そうに陛下を見る様子も。あのチステリーの動きはしっかり研究してらっしゃるものだろうし、凄いなーと感心もしてしまう。

自由を求めて

今日もエルファバ素敵だった。ほうきに魔法がかかったと知ったときの「やったぜ!」とか「しめた!」みたいなエルファバの嬉しそうな顔が印象的だった。
終盤のグリンダと手を伸ばし合うときのグリンダの表情をもうちょっとよく見たい。どこからならよく見えるのかなぁ…

ここから二幕。

魔女が迫る~この幸せ

ブリッジ上の女性の衣装を近くで見たい…あの帽子、何か受信できそう(違)
本当にウィキッドは衣装デザインが凄い。見てて飽きないし興味が深まるばかり。

「そうねー、あとで話しましょ」のときのグリンダの顔がウケる(笑)
苫田さんのグリンダのほうが沼尾さんのグリンダよりほわほわした感じがする。
モリブル先生はもっともっと大げさでも好きかも!演技で邪悪さを漂わせるって難しそうだなぁ…

総督邸。
エルファバとネッサ、ボックそれぞれ、凄く心が動く瞬間な気がする。
ボックが一生懸命すぎて可愛いんだけど、このときは3人とも必死すぎて切ない。
ネッサとすれ違ってしまったエルファバの表情が良かった。
ネッサが歌う後ろでエルファバが呪文を唱えるところは上手いと思う。旋律が絡みあってて。

ワンダフル

いつも目を惹くキセルにマーメイドドレスのアンサンブルさんが復活してたと、ここでようやく気付く。やはりセクスィーで素敵!
ワンダフルのイントロで捌けていくときの歩き方も色っぽくて好き。

んー。ここで陛下とエルファバがわからないのはいつものことだな。
何度も観てようやく自分なりに消化するようにはなってきてると思うけど、わかりやすくはないよね。

まだブロードウェイ版のほうをちゃんと聴いてない・読んでないので早く聴かねば。

私じゃない~リプライズ

苫田さんのグリンダは沼尾さんのグリンダよりとぼとぼしてるみたいに見える。
この前に「ネッサ」って言ってしまった理由はやっぱり全然わからない。黒グリンダ様なんだろうか。

二人は永遠に

北澤さんのフィエロはやっぱり声が低い分男らしいというか大人っぽい感じ。
岡田さんのフレッシュな(笑)フィエロをしばらく観てたから余計なんだろうなー。

ネッサ追悼シーン。
グリンダが可愛らしい。ふたりのバトルも面白かった。けどもっと面白くなりそうな気もする。
フィエロロープはやっぱり北澤さん上手いな。笑える(笑)
連行されるフィエロはいかにもカカシな感じが命だな。

闇に生きる

樋口さんのエルファバ、とても綺麗な分ここでの迫力が凄い。
でももっと歪んだ感じがあったほうがいいのかな?いや、でもエルファバは猿からどこまで知らせられてるのかが問題な気もする。
どこからどこまでがふたりの計画だったんだろう。

魔女を殺せ

マダム・モリブル、なかなか怖かった。でもここまで来たらもっともっと冷たい感じがしてもいいかも。
ここでのグリンダに対する態度と、フィナーレ前の態度に幅があればあるほどマダム・モリブルの人物像がわかりやすそう。

あなたを忘れない

今日もがっつり泣けてしまった。
この頃はやっぱりチステリーが凄いツボ。可愛いし切ないし。
歌うふたりもやっぱり好きだった。
エルファバが上になるところの重なりが好き。

チステリーが話したときグリンダがかなりびっくりしてた気がした。

マダム・モリブルの表情と悲鳴が凄かった。確かに牢屋行きなんだからそんな悲鳴も出るよって納得してしまう。

フィナーレ

ここもやっぱり結構泣いた気がする。
グリンダがもうちょっと自分の気持ちを吐露してくれると色々わかりやすいんだけど、流れとしたら今くらいがちょうどなのかもなぁ…

以上。

ウィキッドが嫌いだとか特に好きじゃない人ほど1回しか観てない人が多い気がする。好きじゃないんだから1回しか観ないのも当然なんだけど。
私もその気持ちはなんとなくわかる気はする。初めて観たときは流れが頭の中でまとまらなくてとても困ったし、ここまでハマるとは全く思っていなかった。回収されない伏線とか唐突すぎる流れが目について意味がわからなくなって置いて行かれるみたいな感覚。

今でも「何故そうなるのか」わからない部分がたくさんある。
消化できないまま何度も観て多少脳内で補完したり、深く考えないようにしたりしてるけど、そんな状態でもこれだけ観て感動できているのはやっぱり設定や曲、舞台装置、衣装なんかが好きだからなんだと思う。
今でも新しい発見があるように、細かい部分がたくさんあることや、俳優さんたちによって微妙に違う人物に仕上がるのも大きいかも。

もう1つ2つエピソードを足して心情の移り変わりがわかりやすいと今よりももっと感動できる作品だったかも、とは思う。
足りない部分を自分で考えることが楽しいってのもあるだろうけど、それは結局推測で終わってしまうわけなのでどうもモヤモヤする。

引き合いに出すわけじゃないけど、「美女と野獣」はかなり好きだし毎回泣いてしまうけど、ウィキッドほどははまらなかった。それはウィキッドより明確で細かい描写があったからじゃないかと思える。
数学でも簡単にできる問題よりもよりちょっと難しい問題のほうがやり甲斐があるし、ひらめいたときや解けたときの感覚が癖になる。(数学は超苦手だけど。)
ウィキッドで言えば、伏線の答えや明示されない設定に自力でたどり着いたときに、問題が解けた感じがする。

結局はただ観た人たちがそれぞれの解釈で観ればいいだけなんだけど、個人的にはモヤモヤが収まらない部分もある。
だからこそ何度も観て、自分なりに何かを昇華させたいと思っているのかもしれない。

コメントを残す