エルコスの祈り@大阪 モニター

10月17日 エルコスの祈り 大阪厚生年金会館。
モニターに当選しての観劇です。

以下感想とか。

10月17日 エルコスの祈り キャストボード
10月17日 エルコスの祈り キャストボード

今日のキャスト
[pukiwiki]
|~役名|~キャスト|
|エルコス|五所 真理子 (ごしょ まりこ)|
|ストーン博士|岡﨑 克哉 (おかざき かつや)|
|ジョン|鈴木 智之 (すずき ともゆき)|
|ダニエラ|菅本 烈子 (すがもと れつこ)|
|パルタ|丹下 博喜 (たんげ ひろき)|
|ダーリー|川口 雄二 (かわぐち ゆうじ)|
|理事長|鈴木 周 (すずき しゅう)|
|セールスマン|神保 幸由 (じんぼ ゆきよし)|
|ポール|田中 宣宗 (たなか よしとき)|
|ジョージ|高橋 徹 (たかはし とおる)|
|リック|片山 怜也 (かたやま りょうや)|
|ニールス|南 圭祐 (みなみ けいすけ)|
|ピーター|星 潤 (ほし じゅん)|
|ローズ|染谷 沙絵子 (そめや さえこ)|
|チェリー|岡本 有里加 (おかもと ゆりか)|
|アミー|平田 綾 (ひらた あや)|
|リンダ|松本 菜緒 (まつもと なお)|
|シェリー|出口 恵理 (でぐち えり)|
|サラ|愛沢 えりや (あいざわ えりや)|
|ポーラ|古屋敷 レナ (ふるやしき れな)|
|ハニー|石井 亜早実 (いしい あさみ)|
|エマ|磯辺 愛奈 (いそべ あいな)|
[/pukiwiki]

会場に到着するとモニター応募した人の名前(複数人参加の場合は代表者の名前)の頭文字に分けられた列に並んでチケットを受け取る流れでした。モニターっていつもこんな感じなのかな。初めてだったのでちょっとびっくり。
受け取ったチケットは「御招待券」と書いてるものでした。招待券なんて芸能人か学校関係者しかもらわないものだと思ってたので一生持つこともないと思ってました(笑)

思ってたよりも子供は少なかったと思います。
同じくこころの劇場である人間になりたがった猫もですが、上演は休憩を入れて2時間ほど。子供の集中力も考慮してなのかな。
なのでちょっと淡泊な印象はあります。

開幕してから、まずはセールスマンが登場し、観客たちも含めて50年後にタイムワープするという設定になります。淡々と見せられる前にこういう趣向を盛り込むことで舞台に入り込みやすくなると思いました。

舞台は今から50年後のユートピア学園。
ユートピア学園という名前ですが、その中身は「落ちこぼれ・素行不良」のレッテルを貼られた子供たちを徹底的に監視し、感情を抑制させ言うことをきかせるという教育方針で、子供たちは笑うことも忘れ、夢や希望も持たずにロボットのように過ごしています。

その学園に入れられた子供たちは、それぞれに考えや主張、理由があるのですが、親や周囲の大人たち、以前いた学校の教師たちは、その主張を聞くこともなく子供たちを規律と常識に当てはめてしまい、その心や事情を汲むことなく落ちこぼれの烙印を押してしまいます。
例えば、事故に遭った動物のお墓を作り埋めてあげていたために遅刻した子供は、先生に理由を尋ねてもらえることもなく「遅刻」した事実だけを与えられ叱られてしまう、などです。

これは実際の生活でもよくあることなのだろうと思いますが、これでは子供の心は疲弊するばかりでしょう。この部分に関しては、きっと大人が学ぶべきものが多いと思います。

しかし、学園に「心」を持ったロボット「エルコス」がやって来てからは、エルコスが生徒たちと触れ合うことで、子供たちはエルコスに心を開き、自分の夢や豊かな心を取り戻すことになります。

エルコスは子供たちの長所をうまく捉えることができ、「算数はだめだけど、絵を描くのが好き」な子供には「絵描きかペインター」、「おしゃれが好き」な子供には「美容師」、「勉強は嫌いだけど動物が好き」な子供には「獣医さん」など、夢を持つきっかけを与えます。

ここにも大人が学ぶべき部分はあり、子供のできない部分を見て叱るだけではなく、その子の好きなことや長所を見ることが大切だと思わせたいのだと思います。
現実的には、動物が好きというだけで獣医になれるわけもなく、大学で課程を修了したり国家試験を受けたりと色々と必要なことはあるので、多少安直だとは思いますが、否定してばかりでは何も良くならないと思うし、夢を持つことは大切なことだと思います。
ただ夢を見ている子供を現実に戻すことも大切かもしれませんが、夢が夢で終わらず目標になるように導ける場合もあるはずです。

この内容を観ている子供たちからすれば、自分のできない部分だけを見るのではなく、「自分の長所を見つめて伸ばしていくことで『夢』を『目標』という具体的なものにし、いつかは『目標』を達成する」というプロセスを頭に描くことができるものです。
実際は、観ている子供はそんなことまで考えていないでしょうけど(笑)

あまり書くとつまらないと思うので途中は省略しまして…

最終的には、大人たちも子供たちも、最終的にはエルコスから「許す心」の大切さを教えられます。

少し切ないエンディングを迎えますが、エルコスと出会った人たちは確実に色々なもの得て生きていくのだろうと思います。

音楽も良いものが多く、笑いを誘う部分も随所に盛り込まれていて、大人も子供も楽しめる内容でした。
小さいお子さんも音楽やダンスで楽しむことはできますが、少しでも内容をわかって欲しいな、と考えると、おそらく10歳くらいの子供とその周囲の大人向け、という感じ。

あと、休憩中などに使われている劇場の緞帳ではないほうの幕がとても綺麗でした。金糸が貼り付けられているのですが、その他の部分もとても綺麗で温かみのあるものです。舞台に結構奥行きがあるので間近で見るのは難しいですが、あの幕もかなり凝ったものだと思います。

劇中ももちろんダンスはありますが、エンディング後~カーテンコール前のダンスがとても楽しく印象的でした。
舞台の上のエルコスは常にとても可愛く、癒されました。

もっと冷めた目で見て、結局は理想だよね、と片付けることもできると思いますが、そういう見方をするよりは素直に理想を見つめる心で感じたほうが得るものは多いと思います。

エルコスの祈りと同じく「こころの劇場」である「人間になりたがった猫」も同じような教訓になるかと思いますが、個人的には、「人間になりたがった猫」のほうが印象的かな。あちらは私個人の考え方の問題もあり、かなり衝撃を受けるメッセージを感じた内容でしたので。

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